※この記事の内容は平成27年11月現在の情報です。
住宅ローンを検討している人に向けて、ソニー銀行の住宅ローンの金利や特徴を解説します。ソニー銀行の住宅ローンは近年になって注目を集めており、様々なメリットが期待できます。
審査基準についての情報や評判もまとめてありますので、今後ソニー銀行の住宅ローンを利用したい人は参考にしてみてください。
ソニー銀行について
ソニー銀行は、ソニーグループが運営しているネットバンクです。ネット専業銀行の草分け的存在で、店舗型銀行には見られないようなサービスが充実しています。
最も代表的なのは、ATM手数料無料のサービスです。セブン銀行とイオン銀行のATMなら、入出金の回数に関わらず手数料がかかりません。他の銀行のATMについては、月4回まで出金手数料が無料になります。
また、ソニー銀行ではコールセンターの対応に力を入れていることもポイントです。一般的なネット専業銀行では相談窓口が無いため、ユーザーの不安を解消する手段が乏しくなってしまいます。
しかし、ソニー銀行では365日体制でコールセンター対応を行っています。平日は9:00~20:00、土日祝日は9:00~17:00が営業時間となっており、銀行の利用に関する不明点やトラブルの解消について受け付けてくれます。
住宅ローン専用ダイヤルも用意されていますので、気になる点や契約の変更などがあれば問い合わせてみましょう。
ソニー銀行はネット専業銀行としては珍しく、対面型の相談窓口を設けています。都内に1か所のみですが、住宅ローンや借り換えプランのシミュレートが相談できます。
予約制で待ち時間が無いため、仕事帰りや休日の利用にも便利です。相談はブース状の個室で行っているので、周囲の視線を気にせずにじっくりと相談できます。
住宅ローンの特徴
ソニー銀行の住宅ローンには様々な特徴があります。ほとんどは他のネット銀行と共通している特徴ですが、なかにはソニー銀行独自のものも見られます。
特に金利に関する特徴や、付帯するサービスについては住宅ローン比較の重量なポイントになります。これらをまとめたものは以下のとおりです。
- ネット専業銀行ならではの低金利
- 住宅ローンのタイプは2つから自由に選べる
- 自己資金10%以上で金利割引あり!
- 団体信用生命保険は基本無料
- ワイド団信にも対応
- 保証料&繰り上げ返済手数料無料!
ネット専業銀行ならではの低金利
ソニー銀行の金利は、ネット専業銀行の中でも上位10行に入るほどの低金利です。特に変動金利プランは自己資金が10%以上だと金利引き下げの優遇が受けられるため、低金利で住宅ローンを組みたい人に向いています。
変動金利プランはある程度金利の動きに対応する必要はありますが、現在の低金利基調であれば金利を抑えて住宅ローンを組むことができます。
ソニー銀行なら固定期間も細かく設定できますので、金利の動向を観察しながらプランを選んでみましょう。
住宅ローンのタイプは2つから自由に選べる
ソニー銀行には「変動金利セレクトプラン」と、「住宅ローン金利プラン」の2種類があります。これらは金利設定の違いの他に、住宅ローンを組んだ際の事務手数料も異なってきます。
事務手数料は住宅ローンの支払いの中でそれなりのウエイトを占めていますので、プランを選ぶ際にしっかりと考えておくべきです。そこで、ソニー銀行の2つのプランについてご説明します。
変動金利セレクトプラン
変動金利セレクトプランの事務手数料は借入金額×2.16%です。これは消費税込みの金額になります。
もし2,500万円の借り入れをするのであれば、事務手数料は「2,500万円×2.16=54万円」です。変動金利セレクトプランだと、金利が低くなるため事務手数料はやや高めになります。
住宅ローン金利プラン
住宅ローン金利プランは、借入額にかかわらず事務手数料が43,200円になります。変動金利セレクトプランに比べると割安な事務手数料ですが、その分金利が0.3%ほど高めに設定されています。
また、ソニー銀行は借り入れ後でも金利タイプを変更できます。例えば、変動金利から3年固定プランに変えることができるため、金利の変動に対応しやすいことがメリットです。
ただし、金利タイプを変更する場合は、手数料が掛かる場合があります。金利タイプの変更手数料は複雑な計算式になっていますので、詳しく知りたい場合はコールセンターに問い合わせてみましょう。
自己資金10%以上で金利割引あり!
ソニー銀行では借り入れ金額が住宅購入資金の90%以内だと、金利の優遇措置が受けられます。基本的には変動金利セレクトプランに対応しており、金利が0.05~0.1%ほど低くなります。
金利の割引は金利タイプによって変動することが特徴です。例えば、変動金利や5年固定の金利タイプは0.05%割引ですが、7年固定以上の金利タイプでは0.1%割引されます。
また、住宅ローン金利プランでも自己資金10%以上で金利割引が受けられますが、こちらも金利タイプや固定年数によって割引幅が変動するので注意しましょう。
団体信用生命保険は基本無料
住宅ローンを借り入れる際には、団体信用生命保険への加入が必須です。これは、住宅ローンの借り主に不測の事態が起こった場合に、残りの住宅ローンの支払いを免除するために必要になります。
ソニー銀行の団体信用生命保険の引き受け先は、ソニー生命保険です。そのため、ソニー生命保険の加入条件を満たしていないと、団体信用生命保険を付帯することはできません。
団体信用生命保険の保険料は、住宅ローンの金利に含まれているため無料です。ただし、保障範囲が死亡時と高度障害のみですので、幅広いリスク対策を希望するのであれば3大疾病保障を追加できます。この場合は、返済時の金利に0.3%が上乗せされます。
ワイド団信にも対応
過去の病歴や健康上の理由により、団体信用生命保険に加入できない場合があります。そのような人でも住宅ローンを借り入れられるように、ソニー銀行ではワイド団信に対応しています。
ワイド団信とは、比較的加入条件が緩い生命保険のことです。一般的な生命保険よりも加入しやすいため、ワイド団信を利用すれば健康面で不安を抱えている人でも住宅ローンを組むことができます。
ただし、ソニー銀行ではワイド団信を利用すると、金利が0.2%上乗せされます。長期の返済期間を視野に入れているのであれば、金利負担が大きくなってくるため借り入れプランはしっかりと検討しましょう。
保証料&繰り上げ返済手数料無料!
銀行で住宅ローンを借り入れる際には、保証料が必要な場合があります。この保証料とは何らかの事情で住宅ローンを返済できなくなった場合に、保証会社が残債を肩代わりするシステムです。
保証料は借り入れ時に一括で支払う方式と、毎月の返済時に金利に上乗せされる方式の2種類です。返済期間などによって保証料の総額は変わってきますので、住宅ローンを組む前にチェックしておきましょう。
ソニー銀行では、この保証料が無料で住宅ローンを借り入れできます。基本的に保証料のシステムは銀行側の保険に過ぎませんので、保証料が無料に設定されているのは大きなメリットと言えるでしょう。
また、ソニー銀行では繰り上げ返済手数料も無料になっています。繰り上げ返済は1万円から受け付けていますので、手数料を掛けずに小まめに繰り上げ返済ができます。
住宅ローンの審査について
ネット銀行の住宅ローンは審査が緩いと言われていますが、実際はどのような審査が行われているのか気になっている人が多いと思います。
そこで、ソニー銀行の住宅ローンの審査について調べてみました。まずは、ソニー銀行の住宅ローンの利用条件については以下のとおりです。
- 満20歳以上~65歳未満
- 税込み400万円以上の年収及び所得
- ソニー生命の団信加入が必須
- 日本国籍もしくは永住権を持っている
- 最低1年以上の勤続年数(個人事業主や経営者は3年以上)
- ソニー銀行の普通預金口座を開設している
これらの条件を満たす必要があるため、ネット銀行の審査基準としてはやや厳しめです。
一般的な住宅ローンのボーダーラインが年収300万円と言われているので、利用条件が年収400万円以上に設定されているソニー銀行は少し敷居が高く感じるかもしれません。
ソニー銀行の住宅ローンの審査期間はどれくらい?
住宅ローンを申し込む際に気になるのが、審査に掛かる日数です。あまりにも長く待たされるようだと、申し込みに不備があったのか不安に感じてしまいます。
そこで、ソニー銀行の住宅ローンの審査期間ですが、大まかには以下のとおりです。
- 事前審査(仮審査)の結果まで:2~6日程度
- 本審査の結果まで:7~10日程度
実際には書類の作成や郵送などの日数が掛かるので、仮審査から融資実行まで全て済ませるまでの目安としては3週間~1ヶ月半程度です。場合によっては2ヶ月ほど掛かる場合もあるため、余裕を持ったスケジュールを見越しておく方が良いでしょう。
審査申し込み時に必要な書類は?
まず、仮審査の段階では、ネット申し込みで完結するため必要書類はありません。ホームページ上の必須項目を記入するだけで、住宅ローンの仮審査が受けられます。
仮審査を通過した後は、本審査に必要な書類を用意することになります。
本人確認書類
住民票の写し、健康保険証など
年収証明書
源泉徴収票、住民税課税証明書など
その他
資金用途、物件等確認書類(土地謄本など)、ソニー銀行から送られてくる申し込み書や同意書に記入・捺印
ソニー銀行の住宅ローンでは購入する物件によって、本審査の必要書類が異なるため注意が必要です。もし不明点があればカスタマーサービスに問い合わせて、不備が無いように用意しておきましょう。
おすすめな人と注意点
ソニー銀行の特徴を踏まえて、どのような人がおすすめなのか解説していきます。注意点も載せておきますので、住宅ローンを検討している人は参考にしてみてください。
ソニー銀行がおすすめな人
下記の項目が当てはまるようなら、ソニー銀行の住宅ローンが向いていると思われます。もし住宅ローンの銀行選びに悩んでいる人は、ぜひチェックしてみましょう。
- 金利が低い銀行で住宅ローンを組みたい
- ネットの申し込みだけで契約を完結させたい人
- 自己資金を住宅購入資金の10%以上用意できる
- ソニー銀行の口座をすでに持っている人
- 健康状態に不安がありワイド団信の加入を考えている人
- 変動金利の住宅ローンを検討している
ソニー銀行の住宅ローンの注意点
ソニー銀行の住宅ローンに関しては、若干ながら注意点があります。まず、ソニー銀行の住宅ローンは、借り入れ金の使い道が制限されています。
具体的には、新築物件、中古マンションの購入及び、注文住宅の建設、増改築に使えます。ただし、中古の一戸建て購入には利用できません。
住宅ローンは審査の段階で購入物件に関する書類も提出するため、中古の一戸建て物件を購入予定の人はソニー銀行以外を選びましょう。
また、ソニー銀行の住宅ローンには激変緩和措置が設けられていません。この激変緩和措置とは、5年ルールと125%ルールのことです。
5年ルールは金利が大きく変動しても、借り入れから5年間は返済額が変わらない救済策です。さらに、5年後の返済額が変わるタイミングでは125%ルールに基づいて、返済額が当初の125%までに抑えられます。
つまり、変動金利で住宅ローンを組んだ際でも、激変緩和措置があれば金利の急騰でも返済額の変化に困ることはありません。
しかし、ソニー銀行の住宅ローンには激変緩和措置が無いため、金利の影響を大きく受けてしまいます。
返済額が一定にならないデメリットにもなってしまいますので、住宅ローンを申し込む際にしっかり確認しておきましょう。
ソニー銀行の住宅ローンの評判と口コミ
ソニー銀行で住宅ローンを申し込む前に、実際に利用している人の感想や口コミに目を通しておくと良いでしょう。様々な口コミサイトから情報を集めてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。
良い評価の口コミ
●ネット申し込みだけでローンの申し込みが完結するのはいいと思う。わざわざ銀行に出掛けて審査に落ちたらショックです。
●金利の安さが一番の魅力です。他のネット銀行と比べてもかなり金利面で優遇されている感じがします。ネットで契約まで進められるも便利です。
●住宅ローン申し込み時の保証料が掛からないところがメリットだと思います。意外な出費になるので、住宅ローンを組む際には注意しておきたいポイントですね。
中立的な口コミ
●ネット専業というのが良くもあり悪くもある気がする。住宅ローンは一生モノの決断が必要だし、担当者と膝を突き合わせて相談できる銀行の方が無難だと思う。
●ソニー銀行の金利が低いのは主に変動金利なので、今後の金利変動がどういう推移になるかで将来性が変わると思います。これからも低金利基調が続くようなら、ソニー銀行で決まりですけど…
●金利面や保証料無料などのサービスは魅力的。ただ、ネットから申し込むのは意外と面倒に感じる点もある。人によっては窓口に行く方が楽に感じるかも。
低評価の口コミ
●審査がとにかく遅い。ネット銀行全般に言えることらしいが、とにかく書類の往復だけで時間が過ぎていく。もう少し何とかならないものかと思う。
●人の顔を見なくても契約できる住宅ローンというのはちょっと怖い気がします。一生を左右する金額なのにネットだけで申し込む勇気は私にはありません。
●住宅ローンの申し込みにソニー銀行の口座が必要なのがちょっとネックかも。ネット専業銀行は意外と使い道が限られてくるので、個人的には積極的に口座を開設しようとは思わないかな。
住宅ローンのおすすめの銀行
SBIマネープラザ(所属銀行:住信SBIネット銀行)
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